東京オリンピックが始まりました!!開催については賛否両論ありましたが日本選手が活躍する姿を見られるのはやっぱりうれしい!!
そんなオリンピックにまつわることで、社会福祉士国家試験で障害者のスポーツに関する問題が出題されたことがありました。
障害者スポーツに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 . スペシャルオリンピックスは、オリンピックの直後に当該開催地で行われる。
2 . パラリンピックは、イギリスの病院での脊髄損傷者が参加する競技会の開催がきっかけとなった。
3 . デフリンピックは、知的障害者による国際スポーツ大会として誕生した。
4 . ゆうあいピックは、全国障害者スポーツ大会から独立して誕生した。
5 . フェスピック競技大会は、発達障害者を対象に展開された。
社会福祉士国家試験 第30回(平成29年度)56問目
答えは2です。
パラリンピックは障害者スポーツのための世界大会というのはとても有名ですが、障害者といっても、主に身体障害者が参加している大会だっていうことは知らない人が多いのではないでしょうか?
パラリンピック以外にもろう者(聴覚障害者)や知的障害者のスポーツ大会があることを紹介していきたいと思います。
対象は身体障害者のパラリンピック
パラリンピックは身体障害者を対象としたスポーツ大会です!なんと身体障害者のための大会だということを知っている人ってほとんどいないのではないのではないでしょうか!しかし、競技によっては知的障害者の方も参加可能なようです。
パラリンピックの歴史は1944年、イギリスのチャーチル首相らが、戦争激化により負傷し脊髄損傷になる兵士が急増することを見越して、兵士の治療と社会復帰を目的に、ロンドン郊外にあった病院内に脊髄損傷科を開設されました。
なんと脊髄損傷のリハビリテーションの一環として始まったのがパラリンピックなんです!
その病院内で、スポーツを治療に取り入れる方法を用いた(1944年にパンチボール訓練を導入、その翌年からは車いすによるポロやバスケットボール、卓球などを導入)。
そして、1948年のロンドンオリンピックにあわせて病院内で車いす患者によるアーチェリー大会を開催。これがパラリンピックの原点になったのです。
その後、1952年には国際大会へと発展しました。今ではオリンピックの直後に、当該開催地で行われるようになってます。
対象は聴覚障害者のデフリンピック
デフリンピックはろう者(聴覚障害者)を対象としたスポーツ大会。デフオリンピックはパラリンピックほど有名ではなく、知らない人も多いと思います。
かつてはパラリンピックにも、ろう者(聴覚障害者)も参加していたようですがデフリンピックの独創性を追求するために、1995年に組織を離れました。そのために、パラリンピックにろう者が参加できないようです。
色んな大人の事情でパラリンピックに参加できないような感じもしますが、もう少しデフリンピックも認知度が上がっていくと良いですね。
それか、パラリンピックの中に一つでも聴覚障害者用の種目を取り入れても良いと思いますが、それができない大人の事情があるのでしょうか・・・
また、パラリンピックがリハビリテーション重視の考えで始まったのに対し、デフリンピックはろう者仲間での記録重視の考えで始まったようです。今ではパラリンピックも記録重視でやっています。
対象は知的障害者のスペシャルオリンピックス
スペシャルオリンピックスは知的障害者の自立や社会参加を目的としたスポーツ大会です。順位はつけずに、参加者が自分の最善を尽くすことを目的としています。
表彰台の上では、全てのアスリートに、メダルやリボンがかけられます。順位だけでなく、競技場に立ち最後まで競技をやり終えた事に対して、一人一人にかわらぬ拍手が贈られます。
1968年、故ケネディ大統領の妹が、当時スポーツを楽しむ機会が少なかった知的障害のある人たちにスポーツを通じ社会参加を応援する「スペシャルオリンピックス」を設立しました。
スペシャルオリンピックスは、知的障害のある人たちの成長にスポーツが大きなプラスになり、またスポーツを通じて知的障害のある人たちと共に活動することは地域社会にとっても大きなプラスになると考えています。
スペシャルオリンピックスは性別、年齢、スポーツのレベルを問わず、共に成長し、共に楽しむ、そしてその経験を分かち合うことが重要と考え活動しています。
スペシャルオリンピックス活動の特徴についての引用
ゆうあいピック
正式名称は「全国知的障害者スポーツ大会」。知的障害者の全国大会みたいな感じです。1992年の東京大会から設立され、2000年の岐阜大会まで開催されたスポーツ大会です。
最後に
障害者に対する支援としてスポーツは基本的方向の一つとして。スポーツをきっかけに障害を持った方が元気になったり、それを見ている人も勇気づけられたりしています。
様々な障害を持つ方がスポーツを通じて、一生懸命に生きている姿を見られるのはパラリンピックだけではいことがわかりました。
オリンピックほどパラリンピックは注目されていませんが、パラリンピックよりも認知度が低いデフリンピックやスペシャルオリンピックスの認知度が上がってくれるといいですね。