こんばんは!ケアマネのたっつん(.@enjoywelfare)です。
ケアマネジャーは相談援助職として利用者や家族との信頼関係(ラポール)を構築することがとても大切です。
ケアマネジメントでの信頼関係の構築については3つのステップがあります。
・信頼関係を迅速に獲得する
・信頼関係をより深める
・信頼関係を長く継続させる
でもやっかいな利用者や家族との信頼関係を獲得し、深め、長く継続するのって本当に大変。
正当なやり方だけでは一癖も二癖もある利用者との信頼関係は築けません!
今回の記事では教科書には決して載ってない信頼関係を迅速に獲得し、深め、長く継続させる具体的な方法を紹介したいと思います。
実践向き!ケアマネが信頼関係を構築のする具体的な3つ方法
信頼関係を迅速に獲得する方法
利用者や家族との信頼関係を迅速に築く簡単な方法は
ずばりレスポンス(反応や解答)を早くすることです。相談があったら即対応し即行動することです。
通常、ケアマネジメントの業務プロセスには時間がかかります。
- 1インテーク
利用者とケアマネの出会い。
- 2アセスメント
サービス利用者の解決すべき課題(ニーズ)を明確にする。
- 3ケアプラン原案の作成
課題分析で明確となったニーズを解決すためのケアプランを作成する。
- 4サービス調整
ケアプランの実施に伴い必要となるサービスを調整する。
- 5サービス担当者会議の開催
ケアプランの目標やサービス内容を共有し、ケアプランを確定するサービス担当者会議を開催する。
- 6モニタリング
ケアプランに基づき実施されるサービスの継続的な把握や評価をする。
ケアマネが利用者を担当するとケアマネジメントの業務プロセスの2~6を繰り返します。サービス評価と同時に利用者の状態がどう変わっているかを検証して、必要に応じて再アセスメントをしてケアプランの修正していきます。
正直言うと、この手順を毎回、毎回バカみたいに守っていたのではサービス導入までに時間がかかり過ぎてしまい利用者の不満は高まるばかりです。
老い先短い人生
利用者の時間は貴重です。
時間をかけている暇なんてないのだよ!!
デイサービスに行きたいなぁ?
と相談があったら速攻でデイサービスを探して見学の予定を組む。
杖が使いたいんだけど?
と相談があったら速攻で福祉用具業者に連絡をとり納品日を決める。
迅速な対応をとれば、利用者や家族はケアマネを早い段階で信頼してくれます。
もちろんアセスメントをしてサービスの必要性を検討することももちろん必要ですが、まずは行動し利用者や家族に返答する。
そのあとに注意点や必要性を利用者本人や家族と話し合っていくこともテクニックの一つです。
ベテランで人気のあるケアマネジャーは必要に応じてサービス導入の手順を先に済ませるやり方を採用しています。
支援は10人10色。人間は人それぞれ、支援も10人いれば10通りの支援の方法を考えないといけないのです。
教科書通りにやっているだけでは、いつまでたっても信頼関係は築けないのだ。
信頼関係をより深くめる方法
利用者や家族とより深い信頼関係を築く方法は、利用者や家族が思いつかないことを提案することです。
利用者や家族の要望だけを聞くケアマネジャーは御用聞きケアマネと言われています。先ほど信頼関係を迅速に形成する方法で紹介した支援はまさに御用聞きケアマネの典型と言っても良いでしょう。
しかし「御用聞きケアマネ」だけでは利用者や家族と深い信頼関係を築くことはできません。
『より良い生活を送れるように考える』という思考を持つことが大切です。
〇〇さんはどうなったら喜ぶのかな?
〇〇さんの家族にはどんな情報が必要なんだろう?
と考えを巡らせていると、たまーに良い支援のアイデアが出てくることがあります。
たまにでいいのです!!たまにで!!
そんな時に利用者や家族が思いつかない支援を提案すると、信頼関係をより深いものにすることが出来ます。
もちろん良い支援のアイデアを実践して利用者のQOLが上がったら信頼関係が爆上がりです⤴
『御用聞きケアマネ』+『より良い生活を送れるように考える』というスタンスでいきましょう!!
信頼関係を長く継続させる方法
先ほどの「信頼関係をより深くする方法」の中で、利用者や家族の思いつかない支援を提案することは信頼関係を深くさせるには効果的ですが提案する時の言葉選びは重要です。
ケアマネジャーの仕事で信頼関係を失う理由の中に「ケアマネに言われたことが気に障った。」とか「ケアマネに言う通りにしたら状態が悪くなった」などがあります。
苦労して築いた信頼関係でも失う時は一瞬です。一度失った信頼関係は取り戻すことは本当に難しいです。
つまり良い信頼関係を長く続けていくためには言葉選びはとっても大切です。
ケアマネジャーが自分の考えを述べたり、支援を提案する時は断定的な表現はさけるようにしましょう。
悪く言うと逃げ道を作っておくということです。
例えば在宅での生活が厳しくなってきた方への話の中で「もう在宅での生活は厳しいので老人ホームの入居が良いと思います。」と言わずに「在宅での生活も厳しくなってきたので老人ホームも考えたほうが良いかもしれません。」と言ったほうが無難です。
「老人ホームの入居が良いと思います。」と断定的に伝えると「あのケアマネは私たちを老人ホームに入居させようとしている!!」と飛躍して考えてしまう利用者が多いのです。
あいまいな表現で伝えることで最終的な結論は利用者や家族が決定するというニュアンスを含ませることができます。
サービスを提案する時もあいまいな表現のほうが無難です。
歩行能力が低下しているので通所リハビリを勧めたい場合も
通所リハビリに通って足腰を鍛えたほうが良いかもしれません
歩行器を進める場合も
安全のために歩行器を利用したほうが良いかもしれません
『最終的に決定するのは利用者や家族』という印象を植え付けることでケアマネ自身の身を守ることが出来ます。
断定的にいうと「ケアマネが言ったから歩行器を利用したけど転んだ!どうしてくれるんだ!」となりかねません。
最終的に決めたのは利用者や家族だよ
という印象を強く残すために
「〇〇したほうが良いかもしれません」というぼかした言葉で信頼関係を崩さずに支援をしていきましょう!!
ケアマネの信頼関係構築の3つのステップのまとめ
今回、紹介した信頼関係の構築方法はちょい悪ケアマネの筆者が実践で使っている裏技的な考えや方法でした。
・信頼関係を迅速に獲得する方法➡老い先短い人生に時間をかけている暇はない。
・信頼関係を長く継続させる方法➡たまーに良いアイデアが浮かぶようにする。
・信頼関係を長く継続させる方法➡自分の発言には逃げ道を作っておく。
以上でございます。