私は平成30年度の第31回社会福祉士国家試験を受験しました。毎年11月上旬に行われる日本ソーシャルワーク教育学校連盟の全国統一模擬試験では会場受験でなんと全国34位
そして本番でも122点という高得点で合格しました。
しかしそれでも、19科目ある出題範囲を全部覚えた訳ではありません。実際には覚えられずに断念した項目や用語もたくさんあります。
つまり覚えずに捨てる問題を決めました。
難しい項目には時間を使わず、覚えやす項目に時間を使う方が合格への近道です。
今日は社会福祉士国家試験で覚えなくても良い項目を私なりに紹介したいと思います。
それが以下の4項目です。
- 日本の福祉に関する研究者たちの名前と理論
- 地域福祉の概念の日本の研究者の理論
- クロス集計表
- 社会福祉小六法は見ない
【社会福祉士国家試験】余裕で合格できる勉強のコツとは?
日本の福祉に関する研究者達の名前と理論は覚えない
現代社会と福祉の出題範囲は10点です。1点ぐらい失ってもそれほど痛手ではありません。
現代社会と福祉で日本の福祉に関する研究者たちの名前と理論を覚えるのが激ムズです。
「仁王2」ぐらい鬼畜難易度です。
海外の人の理論はとても分かりやすく区別がしやすいです。しかし、日本の福祉に関する研究者たちの福祉政策・制度に関する理論を提唱した人たちのことは最後まで覚えられませんでした。
大河内一男、三浦文雄、孝橋正一、岡村重夫、一番ケ瀬康子、竹内愛二、真田是、中村優一など名前と理論が全く頭に入りません。
【例】中村優一先生の理論(技術論)
ケースワークによる公的扶助における社会福祉方法論を提唱。並立的補充性(独自の領域)、補足的補充性(一般施策を効果的に捕捉)、代替的補充性(政策の不備を代替)
東京アカデミー 社会福祉国家試験対策講座より引用
何いってるか全くわかりません。
【例】岡村重夫先生の理論(固有論)
社会関係の主体的側面に注目し、社会福祉を「主体的社会関係の保持と生活上の要求の充足」のため「制度」を「調整」する固有の役割としての行為であると定義
東京アカデミー 社会福祉国家試験対策講座より引用
これも全く何言ってるか理解できません。
福祉大学の学生はきちんと勉強しているのでわかるかもしれませんが、通信教育で働きながら勉強している私には頭に入りませんでした。こんな理論が10個ぐらい出てくるのでもう頭の中が混乱状態。
時間がもったいないので捨てました。
地域福祉の概念の日本の研究者の名前と理論は覚えない
地域福祉の理論と方法も10点の項目です。1点ぐらい捨ててもほぼノーダメージ。地域福祉の概念を、多くの日本の研究者が理論化しようとしてるのですが、これが全く理解できませんでした。
岡村重夫、右田紀久恵、永田幹夫、真田是、大橋謙策、三浦文雄、牧里毎治等この人たちの名前がわからない!!なんで日本のことなのに理解できないのでしょう。
そもそも漢字が苦手です。
真田是(さなだなおし)って読めねーよ。
【例】岡村重夫先生の理論
地域の生活課題の解決を図るため、地域住民の主体的で協働的な問題を経穴プロセスを重視した。また、地域福祉の構成要素を、「コミュニティケア」(直接的で具体的な援助活動)、「一般的地域組織化活動と福祉組織化活動」、「予防的社会福祉」とした。
TECOM社会福祉士国試対策テキストより引用
またしても出ました岡村重夫先生。多分たくさん名前が出てくるので重要な人物です。ですが岡村重夫の理論は他にもたくさんあり区別がつきません。
【例】右田紀久江先生の理論
地域福祉の構成要素を、基本的要件、サービス構成要件、運営要件とした。地方公共団体を中心とした地域福祉の充実と住民の主体的参加を特徴とした自治型地域福祉を重視した。
TECOM社会福祉士国試対策テキストより引用
確かに運営要件や自治型地域福祉など覚えるポイントはあると思いますが、他の研究者もたくさんの地域福祉を理論立てているので覚えるポイントがたくさんあって大変です。
簡単なのは三浦文夫の貨幣ニードと非貨幣ニードぐらいです。
クロス集計は捨てる
社会調査の基礎は点数配分は7点です。もし0点になってしまったら他の分野でいい点数をとっても不合格になってしまうので7点のところは捨てたくないところです。
しかし、このクロス集計表で時間をかけるより「社会調査の基礎」の分野では得点が取りやすいので、難しいクロス集計は捨てましょう。
クロスを身にまとうのは聖闘士(セイント)だけで十分です。
クロス集計とは、特定の二つないし三つの情報に限定して、データの分析や集計を行なう方法。縦軸と横軸に項目を割り振って、動的な変化を視覚的にわかりやすく表現しているもの。
マーケティング用語集HPより引用
クロス集計の説明はわかりやすいと思います。でも問題が難しいです。実際の問題を見てみましょう。
第29回 問題88 量的調査におけるデータの集計方法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 .クロス集計表において、セルの度数の比がすべての行で等しい場合、そのクロス集計表の2変数間には関連がない。
2 .クロス集計表において、2変数間の関連をみる場合、行パーセント、列パーセントのどちらを示しても、得られる情報に変わりはない。
3 .クロス集計表では、2変数間の関連をみることができるが、3変数以上の関連についてみることはできない。
4 .度数分布表における相対度数とは、度数を合計した値を各カテゴリーの値で割って算出したものである。
5 .連続変数では、値が連続的に変化するため、度数分布表を作成することができない。
答えは1です。
問題で何を聞かれているか分かりません。おまけにクロス集計表にはカイ(χ)二条検定やオッズ比なんかも出てきます。リンク先を見てもらえればわかると思いますが、ぜーーんぜんわからないです。計算えぐいです。
クロス集計表を理解するのは時間がかかるので捨てましょう
社会福祉小六法は買わない
社会福祉小六法を学校の先生に勧められて買いました。
社会福祉全般(日本国憲法、世界人権宣言から社会福祉法等)、生活保護(生活保護法、生活困窮者自立支援法等)、児童家庭福祉(児童憲章、児童の権利に関するジュネーブ宣言、児童福祉法等)、高齢福祉(高齢社会対策基本法、介護保険法等)、障害者福祉(知的障碍者の権利宣言、障碍者の権利宣言、障碍者基本法等)、巻末資料という形で6つに分けられています。
社会福祉小六法は法改正の部分に線が引いてあって分かるようになっています。しかし私の買った社会福祉小六法は1298ページもありました。
それを全部めくって改正部分を見て確認する作業だけでも相当時間がかかります。なのでペラペラめくって終わりました。
他を勉強したほうが遥かに効率が良いです。
試験のために社会福祉小六法は買っても損します。
読まねーし買わなくても試験には受かります。
先生、金返してよ・・・
まとめ
社会福祉士国家試験は19科目というとても範囲が広い試験になっています。なのでわからないところを時間をかけてじっくりやっていると先に進まず、出題範囲が終わらないで試験当日を迎えてしまう可能性もあります。
社会福祉士の勉強の方法は分からないものは飛ばして次に進む!!
これが大切になってきます。そして、合格ラインは概ね6割正解するれば合格できる試験です。(第15回と30回は6割とっても合格できなかった)何も完璧に覚える必要はありません。
国家試験まで余裕があれば、覚えずらい項目も勉強した方がいいですが、覚えるまで先に進まないやり方は絶対にやらないほうがいいです。
もちろん、絶対に覚えておかなければならない項目や用語もあります。それは結構、覚えやすいと思います。そして、覚えていくと勉強も自然と面白くなっていきます。
だから覚えやすいところから手を付けたほうが合格の確率はグンと上がるでしょう!!
今回は以上でーす。
社会福祉士で覚えやすい項目をブログで解説しています。良かったら他の記事も読んでね♬
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