ノーマライゼーションは社会福祉士国家試験では、「地域福祉の理論と方法」と「障害者に対する支援と障害者自立支援制度」の章で登場します。
ノーマライゼーションとは
障害者や高齢者のような社会的弱者と言われる人たちが、障害のない人たちと同じように生活し活動する社会を目指す考え方
ノーマライゼーションについては、3人の人物名を覚えておけば試験対策としてはバッチリです。3とは日本人にはとても覚えやすい数字です。日本三大美女や日本三景や日本三名山。
ノーマライゼーションの3人と言えばバンクミケルセン、ニィリエ、ヴォルフェンスベルガーです。
どんな人物かまとめました。
社会福祉士国家試験で覚えるノーマライゼーションの3人
バンク・ミケルセン
ノーマライゼーションを最初に提唱したのがデンマークの社会運動家バンク・ミケルセンです。
ノーマライゼーションの生みの親です。
1950年代、当時は知的障碍者を施設に隔離していた時代でした。そんな中、「知的障碍者の子供を持つ家族の会」の活動に参加していたバンク・ミケルセン。
「隔離施設でのサービスから地域社会での共生へ」を訴えていきました。
そして、バンク・ミケルセンが提唱したノーマライゼーションという言葉を盛り込んだ1959年法という法律が誕生しました。
今の日本でも施設サービスから地域へといった考えが主流になっています。障害者施設も地域の一部で隔離された施設というよりも地域に開かれた施設を目指しています。
ニィリエ
スウェーデンのニィリエは、ノーマライゼーションの8つの原理を提唱しました。
8つの原理
①1日のノーマルなリズム
②1週間のノーマルなリズム
③1年間のノーマルなリズム
④ライフサイクルでのノーマルな経験
⑤ノーマルな要求の尊重
⑥異性との生活
⑦ノーマルな生活水準
⑧ノーマルな環境水準
この8つの原理によってノーマライゼーションを世界中に広めたことから
ニィリエはノーマライゼーションの育ての親と言われています。
ヴォルフェンスベルガー
ヴォルフェンスベルガーは、アメリカやカナダでノーマライゼーションを独自に発展させました。
バンク・ミケルセンやニィリエとは少し違った考えです。
社会的な環境を整えるだけでなく、対人援助も重視し、ノーマライゼーションを「個人の行動や特性を維持したり、確立するために、可能な限り文化的に通常(ノーマル)となっていると定義づけました。
障害者は普通の人と違って可哀そう
障害者は守ってあげないと!
といった健常者からの哀れみの対象と言うことではなく、一般市民と変わらない対等な立場にすることがノーマライゼーションの目指すところと考えました。
ノーマライゼーションのまとめ
ノーマライゼーションの理念は「1981年の国際障害者年」とそれに続く1983年から1992年の「国際・障害者の十年」を契機として、世界中に浸透していくことになりました。
ノーマライゼーションの重要人物3人の覚えるところ | ||
人物 | 活躍した国 | 重要項目 |
バンク・ミケルセン | デンマーク | ノーマライゼーションの生みの親 |
ニィリエ | スウェーデン | ノーマライゼーションの育ての親、8つの原理 |
ヴォルフェンスベルガー | アメリカ・カナダ | 一般市民と対等なノーマライゼーション |
今回は以上でーす。
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