こんにちは。在宅介護でケアマネジャーをしているたっつん(.@enjoywelfare)です。
Yahooニュースのノンフィクション本大賞に輝いた佐々涼子さんの『エンド・オブ・ライフ』を読みました。
訪問看護師ががんに侵されてしまう話です。訪問看護師は在宅でたくさんのがん患者を看取ります。
そんな在宅医療の専門家ががんを宣告され、どういった感情になるのか?専門家だから冷静でいられるのか?それとも普通の人と同じように取り乱してしまうのか?
在宅のケアマネジャーをしているとたくさんの訪問看護師に出会います。身近にいる専門職が題材となっているノンフィクションを読まずにはいられないってことです。
ガチ号泣できる本【ノンフィクション】エンド・オブ・ライフ
エンド・オブ・ライフの内容
私のような介護業界で働いてる人間は、人の死に触れることが普通の人よりも多いです。だからなのか、この本の内容が頭い入りやすい。そして感情移入しまくりました。
結論から言うとしょっぱなから号泣。そして最後まで号泣。まさに号泣エピソード満載の一冊。
私の読書時間は主に電車の中。片道1時間近くある電車の中で涙が出ちゃう。最初の末期がんのお母さんが家族で潮干狩りに行く話から涙ぼろっぼろ出てきちゃった。
テーマは人間の生と死に触れていて結構、重いテーマですけど命の輝きや生きるという尊さがひしひしと感じられます。
構成は時間軸通りではなくて主に3つの話が2013年~2019年の間を行ったり来たりします。
1.作者か訪問診療に取材したときに出会った患者の話
2.自分の母親の介護の話
3.訪問看護師の森山さんが末期のすい臓がんに侵される話
一番のメインの話はやはり訪問看護師として働いていた森山文則さんが末期のがんに侵されてしまう話です。多くの末期患者を訪問看護師としてみてきた森山さんがどういった最後を迎えていくのか?というのがこの本の大きな柱の一つです。
しかし森山さんの話以外でも涙無くしては語られない話ばかりです。
印象的な話を一つ紹介します。ネタバレ含みます。
作者の佐々涼子さんのお母さんは難病を患い、気管切開して胃ろうをしていたのです。そして自宅で献身的な介護をお父さんがしていました。
お母さんはある時、38度台の熱が続いて病院に入院することになったのです。その病院のケアがひどどいのです。お母さんの顔が目ヤニやら鼻水やらで固まっていたり、痰を引くために鼻からチューブを入れられて鼻血が出ちゃったり。おまけにお母さんの歯が折れちゃうのです。
お父さんが在宅で献身的な介護をしていたので、もうお母さんがかわいそうでかわいそうで泣いちゃいます。早く病院を退院させてくれよ!!って思って泣いちゃう。。。。
それでも佐々さんのお父さんはずっと耐えて看護師さんにおまかせしてたんだけど、ついに激怒!!佐々さんもこんなに怒った父親をみるのが初めてと書いてあったので相当の剣幕だったんだろう。
しかし怒った翌日、お父さんは看護師に「すいませんでした。本当に大きな声で怒ってしまって申し訳なかったです」
このお父さんの紳士的な態度に号泣。悔しかったし言いたいこともたくさんあるのだろうけど、大声を出してしまったことに対して謝るなんて大人でカッコよすぎ。
エンド・オブ・ライフを読んで思ったこと
人は病気になってから変わるというのはなかなかありません。たいていは生きてきたように死ぬんですよ。
渡辺西賀茂診療所の渡辺医師の言葉です。
普段から暖かい家庭を築いていた人は、病気になっても家族が暖かく寄り添ってくれます。
私がもし今、がんを宣告されて余命が幾ばくも無い状態になったら誰が寄り添ってくれるのだろう?彼女もいないし、やっぱり親なのかな?親は泣くだろう。やっぱり親がいなくなったら俺一人だ。。。
子供もいないし、友達とも疎遠になっているし誰も寄り添ってくれないわ。姪っ子や甥っ子はいるけどあんまり仲良くないし。やっぱし40過ぎの独身男って相当やばいな。
結局のところ「家族っていいな」って思います。終末期の在宅医療では訪問診療の医師の方や看護師の方に支えてもらえるのですが
今まで過ごしてきた人生の到達点と言うか、家族に看取ってもらえるのって幸せなんだなって読んでいて感じました。
はぁ家族ほしいなぁ~。その前に嫁さんだな~。結婚したいな~。と思いました。
以上!読んでいただいてありがとう!これから婚活頑張ります!!!
次はノンフィクション大賞にノミネートされてた限界集落の話『つけびの村』を読みたいな。因みにYouTubeでラジオドラマとしても配信されています。
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