【ベテラン相談員が良く聞く】老人ホームに入居するきっかけ5選

福祉業界の事情

こんにちは!包括支援センターで働いているたっつんと申します。

在宅介護の相談にのっていると家族に「いつ老人ホームに入れたほうが良いですか?」と良く聞かれます。

当然のことながら老人ホームに入る時期は人それぞれで決まっていません。年齢で区切りがあるわけでもないし、介護度が重くなったから老人ホームに入るというわけではないです。

介護している家族もそんなことはわかっているはずです。では何故「いつ老人ホームに入れたほうが良いですか?」という質問が出てくるかというと、

世間では何年ぐらい介護しているのかを知りたいからだと思います

つまり、親をあまりにも早く老人ホームに入れてしまったら冷たい人間と思われるのも嫌だし、自分自身でも冷たい人間だったと思いたくない。

逆にギリギリまで介護をしすぎて体力的にも精神的にも疲弊するのは怖いという思考になります。この思考になることは完全に共感しています!

それだけ自分の親を老人ホームに入れるというのは将来の不安と親に対する愛情が入り交じり簡単には決められないことなのです。

ベテランのケアマネ経験をもつ私でも、ずばり何年ぐらい介護したほうが良いです!!ということは家族に言えませんし、わかりません!!

しかし、在宅介護では老人ホーム入るきっかけとなる出来事があります。

今回は私が良く耳にする老人ホームに入居を考えるきっかけとなる出来事を紹介したいと思います。

自分の親を老人ホームに入れるか入れないか迷っている方は是非、参考にしてみてください。

スポンサーリンク

【ベテラン相談員が良く耳にする】老人ホームに入居するきっかけ5選

トイレに自分で行けなくなる

自分自身でトイレに行き用を済ますことができる能力は、在宅で生活をする上でかなりのウエイトを占めています。

一緒に住む家族にとって老人ホームに入居を考えるきっかけとなる一番多い出来事がトイレに自分で行けなくなることです。

トイレまで行く歩行能力がなくなるとうんちやおしっこの介助が必要になってきます。うんちやおしっこの介助は自分の親の物でもかなりの負担になります。

ベットの近くにポータブルトイレを置いて、うんちやおしっこを自分自身で出来るようにしてもポータブルトイレの後始末をするのは家族やヘルパーになります。

部屋の中も臭いが多少残るので、介護の負担的には一気に上がってきます。普通に考えても部屋にトイレがあるというのはかなり抵抗があると思います。

そして、うんちやおしっこ関係で1番困る出来事は部屋やトイレを汚してしまうことです。これを数回繰り返すと老人ホームへの扉が大きく開きます。入居までの時間は一気に縮まっていくでしょう。

被害妄想が出る

被害妄想とは妄想性障害のひとつであり、被害の証拠がないのに、自分に被害もしくは危害が及ばされていると確信している妄想

Wikipediaより

財産を狙われている(割と本当かも😅)。食べ物に毒を入れられる。物を隠されていじわるされる。などと近くで接する家族に対して被害妄想が出ると介護することがとても難しくなってきます。

症状が悪化し次第に家族との関係性は崩れて介護拒否が出てくると本人が警察や近所の人に「自分は殺されるかもしれない」と言い出すこともあります。

本人が怖いのでもう一緒に住みたくない!と思ってくれると施設に行くことが出来るのですが、自分はこの家を絶対に離れない!という固い意志がある人だと難しくなります。

それでも被害妄想のおかげで家族とのトラブルが絶えず離れて暮らさなければ共倒れになってしまうという場合は、市役所やお近くの地域包括支援センターやケアマネジャーに相談してみましょう!!

迷子になってしまう

認知症の症状が進み自宅の場所がわからなくなると、本人の身の安全の確保が出来なくなってしまい老人ホームに入居を考えるきっかけの出来事になります。

一番最初は様子を見ることになりますが何回か行方不明になり近所の人や警察のお世話になると、家族も他人に迷惑をかけたくないということで施設入所をする決断をします。

尚、本人の安全を考えて家から出られないようにカギをかけてしまうのは高齢者虐待になってしまうので介護の仕事をしている人達の立場からは勧めてはいません。

万引きしてしまう

万引きも認知症の症状が進んでしまいうことでおこる出来事です。お金を払うことを忘れてしまい商品を持ち帰り結果的に万引き行為になってしまうのです。

本人は万引きしようとしている訳ではなく、忘れてしまうという認知症の症状から犯罪を犯してしまうので、警察に逮捕されることは少ないです。

しかし家族としてはお店に迷惑をかけられないということで、やなり老人ホームに入居をさせることを考える出来事になります。

夜の介護が必要になる

現在、在宅介護で夜にヘルパーが来てくれるサービスは定期巡回・随時対応型訪問看護介護と夜間対応型訪問介護の2つのサービスがあります。

しかしこの2つのサービスは事業所数が少なく、利用できる人の数に限りがあります。自治体によっては設置されていない市町村もあるぐらいです。

なぜそんなことが起きるかというと、夜間に稼働できるヘルパーを確保することが難しいからです。つまり、夜間に介護が必要になってきてしまったら老人ホームに入居するきっかけとなります。

夜におむつ交換が必要だったり、夜中に床に座り込んでしまい自分で立てなくなってしまうことが頻繁に起こってしまうと介護者の負担が増えて家族も老人ホームに入居させることを考えるようになるのです。

最後に

今回は筆者の経験をもとに、老人ホームに入居するきっかけとなる出来事を紹介させていただきなした。

その他にも高齢者本人が元気なうちから安心して設備や人員がそろっている施設で暮らしたいと思う比人や、家族に迷惑をかけたくないと本人が望ん老人ホームに入居する場合もあります。

また本人が望まずにマンションが取り壊されたり、介護者が突然亡くなっりしまってやむを得ず老人ホームに入居する場合もあります。

本当に人それぞれの事情があり家族の介護力や経済量など総合的に判断して老人ホームに入居するということになるのです。

老人ホームに入居するというのは本人にとって人生で最後の大きな選択になると思います。

そんな選択に今回のブログが少しでも役に立ってくれたらうれしいと思っています。

読んでいただいてありがとうございました!!

カテゴリー
福祉業界の事情
スポンサーリンク
たっつんをフォローする
エンジョイHukushi

コメント

タイトルとURLをコピーしました